セカンダリ DNS サーバ
このセクションでは、Plesk に外部の Linux ベースのセカンダリ DNS サーバを統合する方法を説明します。
統合には、Plesk GUI の拡張カタログから入手できる Slave DNS Manager 拡張を使用します。
この拡張は、以下のアルゴリズムで機能します。
- 拡張設定にセカンダリサーバが登録されます。
- セカンダリサーバの IP アドレスが、Plesk サーバからのドメインゾーン転送が許可されるアドレスのリストに自動的に追加されます。
- Plesk でアクティブなドメインゾーンを作成、変更、削除すると、Plesk はローカル DNS サービスでこのドメインゾーンを作成、変更、削除します。
- スクリプトが起動し、ドメイン名およびドメインゾーンの作成、変更、削除コマンドを受信します。
- スクリプトは接続されている各セカンダリサーバに対して rndc コマンドを開始します。
- セカンダリサーバが Plesk サーバのものとドメインゾーンを同期します。
注釈: 以下の指示は Debian Linux を対象としています。他の Linux システムでも手順は同じですが、コマンドと構成ファイルのパスが違う可能性があります。
注釈: サーバに一度にインストールできるのは、Slave DNS Manager、Amazon Route 53、または DigitalOcean DNS のいずれかの拡張のみです。これらはいずれも DNS を管理するため、同時にインストールすると衝突が発生します。
セカンダリ DNS サーバをセットアップするには、以下を行います。
-
BIND をインストールします。
apt-get install bind9
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rndc
での新しいゾーンの作成を許可します。/etc/bind/named.conf.options
ファイルのoptions {}
ディレクティブに、allow-new-zones yes;
と入力します。 -
コントロール指示を受け付ける必要がある IP アドレスを指定し、アクセス可能なすべてのネットワークインターフェースを待ち受けるように BIND を設定します。
/etc/bind/named.conf.local
ファイルに、以下のように入力します。controls { inet * port 953 allow { <plesk_ip>; <another_plesk_ip> 127.0.0.1; }; };
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以下のコマンドを実行して BIND サービスを再起動します。
invoke-rc.d bind9 restart
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/etc/bind/rndc.key
ファイルに含まれる秘密鍵を忘れずに覚えておきます。key "rndc-key" { algorithm hmac-md5; secret "vwOxonI4n4CVRUhKAOAAIA=="; };
これで、セカンダリネームサーバのセットアップが終了しました。
注釈: NAT 内に Plesk サーバを配置している場合、セカンダリ DNS サーバは NAT 外に配置する必要があります。
その後、Plesk サーバに拡張をインストールします。拡張の設定で、セカンダリサーバを追加し、その IP アドレスと秘密鍵を指定します。拡張により、rndc
ユーティリティ用のセカンダリサーバ設定が含まれる構成ファイルが作成されます。以降、Plesk は各セカンダリサーバに対して以下のコマンドを実行することで、作成、変更、削除されたすべてのゾーンをセカンダリサーバに自動で転送するようになります。
作成
/usr/sbin/rndc -c slave.config addzone example.com '{ type slave; file "/var/lib/bind/example.com"; masters { <plesk_ip>; }; };'
変更
/usr/sbin/rndc -c slave.config refresh example.com
削除
/usr/sbin/rndc -c slave.config delzone example.com
これで、Plesk にドメインを追加すると、DNS ゾーンがプライマリサーバとともにセカンダリサーバに自動的に作成されるようになります。